目的別で探す飼いやすい犬種

目的別で探す飼いやすい犬種

ペットの代表「犬」

ペットというと一番に思い浮かぶのは犬ではないでしょうか。犬は昔から日本人とともに生きてきた動物で、最も親しみ深いペットです。近年では猫の人気も高まっています。飼育数が犬に近づき、ペットフードメーカーの業界団体である一般社団法人ペットフード協会が2017年、猫が犬を上回ったと発表しました。

犬はいろいろなコストがかかる

犬の飼育頭数が減ったのは、猫よりも手間やお金がかかります。トイレや散歩、トリミングといった基本的なお世話はもちろん、他人への迷惑を気にしなければならないのでしつけも需要視されるでしょう。
昔は中型犬以上の大きさの雑種の犬を冷暖房等気にすることなく外飼いしていました。残り物を食べさせたり、予防接種をしなかったりすることが普通で、犬にお金をかけることがあまりありませんでした。
今は小型犬も多く、大型犬でも室内で飼う家が増えています。一緒にいる時間が長い分犬の存在が大きくなり、犬は家族の一員であるという考えが当たり前。犬の健康にも関心が高まり、かけるコストが大きく変化しました。

猫が飼いやすい理由
猫はトイレを用意すればしつけるまでもなくトイレを覚えてくれます。犬のようにトイレをするたびにトイレシートを変えるという手間もなく、トイレの掃除は犬ほど頻繁でなくともいいでしょう。粗相をしたり吠えたりせず、散歩もいらないのでお世話の手間が犬よりかかりません。
また、猫を飼うつもりがなくても捨て猫や野良猫が家に住み着いたり、譲渡されたりもあるので、飼い始めるのが犬よりも心理的・経済的負担がかかりません。今の社会では、お金も時間も犬に割く余裕がなくなりつつあるというのも猫が多く飼われる一因のようです。

目的別に飼いやすい犬種を探す

犬を飼ったことがない人は、犬はお世話が大変そう、と思っている人も多いと思います。抜け毛が気になるとか、臭いが心配とか、犬がかわいくても乗り越えられるか不安もあるでしょう。
犬によってはその心配を軽減してくれる種類もいます。犬に何を望むのか、何が不安なのかをよく考えて、自分に合う犬を探してみませんか?

散歩量が少ない犬種

  • ポメラニアン
  • ペキニーズ
  • パグ
  • チワワ
  • ヨークシャテリア
  • カニンヘンダックスフンド
  • シーズー
  • トイプードル
  • マルチーズ
  • ミニチュアダックスフンド
  • フレンチブルドッグ
  • ボストンテリア

犬の運動量は体の大きさに比例してたくさん必要です。そのため、超小型~小型犬は比較的散歩量が少なくて済みます。超小型犬(体重5kg以下)で15分×2回、小型犬(体重5~10kg)で15~30分×2回程度の散歩でOK!逆に、チワワやポメラニアン等の足が細い犬種はたくさん運動をさせ過ぎると足に負担がかかる場合もあるので気を付けましょう。適度な運動は、細い足に筋肉をつけて怪我をしにくくするためにも重要です。
超小型犬は、家の中でよく遊んであげることで1日の運動量は足りているという話もありますが、散歩は運動以外にもストレス解消や社会性を身に着けるためにも大切です。少なくていいのでできるだけ毎日散歩に連れ出してあげましょう。

抜け毛が少ない犬種

  • マルチーズ
  • ヨークシャテリア
  • ミニチュアシュナウザー
  • トイプードル

犬の抜け毛は、見た目の量で決まるものではありません。犬の被毛には、ダブルコートとシングルコートという2つの種類があり、シングルコートの犬は抜け毛が少なくなります。
ダブルコートとは、皮膚を守るためにある固くてしっかりしたオーバーコート(上毛)と、体温を保温する綿毛に柔らかいアンダーコート(下毛)の二重構造の被毛です。シングルコートは、アンダーコートがないもしくは少ない被毛です。シングルコートは、人間が室内飼いに適するようにブリードして作り出されました。
シングルコートの犬種は、通常の生え変わりはありますが、季節によってアンダーコートが生え変わる換毛期がありません。抜け毛が少ないので、アレルギーを持つ人にも比較的問題がないと言われています。家に毛が散らばったり服に毛が着いたりするのが困るという人にもおすすめです。ただし、抜け毛が少ないということはずっと同じ服を着ているのと同じこと。皮膚を健康に保つためにも、日々のブラッシングやシャンプー等のお手入れが重要になります。

臭いが少ない犬種

  • トイプードル
  • パピヨン
  • ミニチュアピンシャー
  • マルチーズ

中頭種や長頭種は、パグやブルドッグ等の鼻ペチャがかわいい短頭種と比べると臭いが少ないです。丹頭種は、口が小さく狭いので口腔ケアがしにしくいためトラブルが多くなりがちで、口臭も強いです。また、顔や体のしわに汚れがたまりやすく臭いがきつくなります。耳が垂れている犬種も、蒸れるので臭いがこもります。立ち耳の犬と比べて、外耳炎等の耳の病気にも注意が必要です。
被毛の種類によっても体臭が違います。長毛やダブルコートは、ごはんやおやつを食べたときに汚れがついたり、分泌物がたまったりして蒸れて臭いが発生します。短毛の場合はお手入れもしやすく、シングルコートはダブルコートと比べると菌の繁殖を抑えられます。また、毛色が濃いほど老廃物の分泌が多く、体臭が強いと言われています。
臭いが少ない犬を選んだからと言って、お手入れをさぼれるわけではありません。犬種にあった方法で犬のストレスにならないようにお手入れをし、清潔を心がけることが大切です。

無駄吠えが少ない犬種

  • バセンジー
  • ボストンテリア
  • パグ
  • フレンチブルドッグ
  • シーズー
  • ゴールデンレトリーバ―
  • ラブラドールレトリーバー

日本での登録数は少ないバセンジー、吠えない犬として有名です。小型犬はキャンキャンと吠えやすいイメージですが、小型犬でも鼻ペチャの短頭種は比較的吠えることが少なく、吠えても基本的には落ち着いた低い声です。大型犬はとても賢く、大人しい性格の犬種が多いですが、運動量や食の量も多く、力も強いので本当にきちんと面倒を見られるかよく考えてみましょう。
ここで紹介した犬種はあくまで比較的無駄吠えがしない犬ですが、吠えないということはありません。性格や遺伝によるところも大きいので、吠えにくい犬を迎えられるかは運もあります。大人しい性格の犬を選ぶには、ブリーダーさんに相談するのがおすすめです。
無駄吠えとはいいますが、犬が吠えるには理由があるので犬にとっては無駄でありません。吠える原因を探り、しっかりしつけをすることで人間にとっての無駄吠えを減らしていきましょう。

しつけしやすい犬種

  • ゴールデンレトリーバー
  • ラブラドールレトリーバー
  • シェットランドシープドッグ
  • シーズー
  • マルチーズ

しつけがしやすいか、というのは犬種による遺伝的な特性があります。従順な性格であったり、牧羊犬や狩猟犬、愛玩犬としての歴史が長く社会化が進んでいたりする犬種はしつけしやすいでしょう。
大型犬は賢くしつけが入りやすいと言われていますが、体が大きく力も強いので失敗すれば手に負えない事態にもなりかねません。自分のしつけに不安がある場合、しつけ教室やトレーニングに通ったり訓練所に預けたりすることも検討すると良いでしょう。しつけやすいという素質はあるのでプロの指導があれば力強いでしょう。

賢い=飼いやすいではない
トイプードル、パピヨン、ボーダーコリー、シェパード等、賢い犬はしつけやすいと思われがちですが、実は賢すぎてもしつけが難しいものです。確かにしっかりしつけができればとてもその賢さが引き出されます。しつける人の技量・リーダーシップが問われるため、賢すぎる犬種をしつけるのは上級者向きと言えるかもしれません。犬には上下関係があるので自分より下と思われているとしつけがうまくいかず、逆にずる賢くなってしまいます。犬になめられて手に負えなくなれば、逆に飼いづらいと思うことになるでしょう。

経済的負担が少ない犬

  • チワワ
  • 柴犬
  • ダックスフンド
  • トイプードル
  • パピヨン
  • ミニチュアピンシャー

犬を飼う上で、体の大きさによって経済的な負担が変わります。体が小さい犬はケージや飼育に必要な道具も小さいので大きいものよりは価格が低く、食べるフードの量も少ないのでごはん代も抑えられます。ペットホテル代やトリミング料金、ペット保険料等も小さい犬の方が料金設定は低くなっています。
被毛の種類によってもかかるお金が変わります。皮膚を健康に保つためにシャンプーは欠かせませんが、短毛やシングルコートの犬種は自分で洗って乾かすのが楽だったり、トリミング(毛のカット)が必要なかったりもします。トリミングサロンを利用しなければその分出費を抑えられます。
体が丈夫な犬種を選ぶと医療費が抑えられるでしょう。小型犬は足が細いので膝蓋骨脱臼をはじめとして関節や骨の病気には気を付けてください。犬種によっては先天的疾患が出やすい、出にくいがあります。個体差もあるので、丈夫な犬を選ぶにはブリーダーさんに犬種の特徴や遺伝的な問題を聞くのがおすすめです。

経済的負担が多い犬
犬種によっては体の大小に関係なく、必要な栄養素を補うために高いフードを食べさせなければならない場合もあります。長毛やシングルコートでも毛が伸び続ける犬種は、頻繁にトリミングやトリートメント等が必要です。美しい見た目を保つためにはお金も手間もかかります。もちろん、美容代が必要な犬種は、健康面でも必要なケアになるので美容代は欠かせない費用です。

昨今、ペットケアの関心や技術が高まり、必要最低限かかるお金も増えてきました。もはや、お金をかけられないなら生き物を飼ってはいけないという時代になりつつあります。玄関につながれ残り物を食べている犬はもうほとんどいないでしょう。昔のような犬の飼い方でも長生きはしていた犬が多いのは事実です。もしかしたら今の時代のペットへのケアは過剰なのかもしれません。
しかし、犬に限らず、人間以外の生き物を預かるという意識が、以前よりも大きく変化しています。犬は家族の一員で、今や子どもと同じ扱いです。犬にとって本当に最適な暮らしがどんなものなのか、私たちに知るすべはありません。それでも、愛犬が幸せに暮らせるように、今できることを精いっぱいしてあげたいと思うのが飼い主の気持ちですよね。突然病気になったからじゃあさようならなんてできません。犬を飼うということは思った以上にお金がかかるということを肝に銘じ、必要最低限のお金以外にも、思わぬ医療費等がかかることも想定して犬を飼い始めましょう。

まとめ

基本的に、小さい犬は人間と暮らすためにブリードされてきた犬種が多く、トータルで見ても飼いやすい犬種です。大きい犬は頭が良くて優しい犬種が多いのですが、力が強くしつけが重要になるため犬初心者には難しいと思うこともあるでしょう。
自分に合った犬種を選ぶことで不安を軽減できますが、紹介した犬種はあくまでも「犬を飼う上で、比較的楽」な特徴の紹介です。個体差もあります。犬は、臭いもすれば毛も抜ける、運動は必要だし吠えることもある、しつけには個体差や飼い主の努力も必要で、必ずお金はかかります。命を預かっているという認識を忘れないでください。犬は、ロボットやぬいぐるみで味わうことのできない感動や、無償の愛をあなたに注いでくれることでしょう。