お世話は大変?人になつく?ハムスターがペット初心者でも飼いやすい理由

ハムスターは、初心者でも飼いやすいペットとして人気です。小さくて、丸くて、ちょこちょこした動きやエサを掴む仕草等、見ているだけで和み癒されます。
「飼いやすいと言われているけれど、ペットとして人になつくの?」
「お世話はどんな感じ?」
等、飼う大変さがどれくらいなのか気になりますよね。今回は、ペット初心者がハムスターを飼うにあたって、不安や疑問に答えます!

ハムスターがペット初心者に向いている理由

お世話の頻度が少なく、簡単でほとんど手間がかからない

ハムスターの毎日のお世話は、1日1回のエサや水の交換と健康チェック、2~3日に一度のトイレや床材の掃除です。どれもパパッと終わるような簡単な内容です。月に一度はケージの大掃除をする必要がありますが、ケージ一つであればそれほど時間はかからないでしょう。

毎日のお世話
エサは減っている分だけ新しいものをつぎ足し、常にエサ入れにエサがある状態にする。
生野菜や果物等のすぐに腐るエサを与えたとき等、エサ入れが汚れていれば洗って新しいエサを入れる。
水入れはしっかり洗って新鮮な水を入れる。
夏場の水は腐りやすいので1日に2回程度換えて上げると良い。
夜行性のハムスターが起き出す夕方頃、一緒に遊びながら爪やお尻等、健康チェックをする。
2~3日に一度のお世話
トイレや床材の汚れた部分を掃除して、補充する。
ただし、水をこぼしたり、生野菜や果物等の食べ残しが多かったり、糞尿で汚れすぎたりしている場合、期間にこだわらず、その都度掃除をする。
月に一度のお世話
ケージや中にある回し車等の器具を熱湯で殺菌消毒し、天日で干す。

掃除のし過ぎはハムスターのストレスになる
ハムスターは、縄張り意識が強く、あまり掃除をし過ぎると臭いがなくなり、縄張りを荒らされたと思ってしまう場合があります。匂いがないと落ち着かず、頻繁に環境を変えられるとストレスになります。掃除をしても、きれいな床材はとっておいてきれいにしたケージに入れておきましょう。匂いが大事なので、極端に汚れていなければ飼い主はそれほど神経質にならずに見守ってあげてください。

しつけや対策をする必要がない

ハムスターはケージで飼うペットです。鳴き声がうるさいということもなく、しつけをする必要がありません。
犬はある程度のしつけをしないと飼うのが大変です。吠えないようにしたりトイレを覚えさせたり、しつけが日常生活に必要になります。また、猫も含めて家の中を自由に過ごさせるペットの場合、様々な対策が必要です。ペットに危険なものは常に気を付けて片づけたり、行ってはいけない場所に柵をつけたりと、人間の日常生活を少し変えなくてはならないでしょう。

必ずしもスキンシップの時間をとらなくてもよい

ハムスターは基本的には見て楽しむペットです。ハムスターが心地よく暮らす環境を整えるためのお世話は必要ですが、飼い主とのスキンシップをとらなくともストレスに感じることはありません。むしろ、過度なスキンシップはハムスターのストレスになってしまいます。とはいえ、見ているだけではなく、おやつを上げたり手に乗せたりといったスキンシップをとる楽しみはあります。
犬の場合、飼い主とふれあうことが精神的にも身体的にも重要です。毎日スキンシップの時間をとる必要があります。飼い主と遊んだり散歩に行ったりすることで、運動になりストレス解消にもなります。猫は気まぐれで自由気ままとは言いますが、飼い主にかまってほしいときは寄って来るので、自分が何かしていても相手をする必要があるでしょう。

飼育スペースにそれほど場所を取らない

ハムスターのケージはそれほど大きくないので、狭い部屋でも飼うことができます。ハムスターの種類によって体の大きさも違うので、それに合わせたサイズのケージや回し車等の器具を選びましょう。サイズが合わずに運動不足で肥満になってしまう可能性があります。
回し車をつけていても、ケージだけでは運動不足になることもあるので、ケージから出して散歩をさせた方が良いかもしれません。人間が狭いと感じる部屋でもハムスターには十分な広さがあります。ただし、物が多いと隠れて見つけられなくなったり誤ってつぶしてしまったりする可能性もあるので、ペットサークルや手作り段ボールの迷路等、囲いの中で遊ばせた方が安全です。

あまりお金がかからない

ハムスターは種類にもよりますが、1匹1,000~4,000円程度です。ケージも大きさや材質によって様々ですが、安ければ2,000円くらいからあります。給水器その他必要なものの価格も様々ですが、飼育セットとして5,000円程度でも手に入ります。
エサや床材、トイレの砂等、日々使用するものは、一度買うとしばらく持ちます。月々かかる費用は1,000円程度と考えていると良いでしょう。

病院に行く場合は医療費がかかります。ハムスターの生涯は2~3年と短くはありますが、病気や怪我をすれば病院で診てもらう必要があります。診察、検査、処置で1回病院にかかると5,000円程度必要と思っていると良いでしょう。
ただし、症状や病院によって診察、検査、処置、手術、薬等、かかる費用は様々なので、詳しくは病院に行ってみなければわかりません。気になる場合、あらかじめ病院に症状を相談してかかる費用の目安を教えてもらえるでしょう。とはいえ、苦しんでいるペットを見たらお金に関係なく病院に連れて行きたいと思いますよね。場合によっては20,000円以上の手術が必要になることもありますが、犬や猫に比べると、医療費もかなり少なく済むでしょう。

お金がなくても飼えるというわけではない
ペットを飼う以上、日々のお金や予期せぬお金がかかるものです。いくら費用があまりかからないハムスターとはいえ、もしもの時のためにお金に余裕をもっておきましょう。シビアな話ですが、ペットには愛情はもちろん、お金も大切です。

初めてハムスターを飼うときの注意点

ペットを飼うのが初心者でも、犬や猫と比べて手軽にペットとの生活を始められそう、と思われるハムスターですが、大変なこともあります。その点もしっかり知ってハムスターを飼う心構えを持ちましょう。

ハムスターは基本的には見て楽しむペット

ハムスターは、基本的に人になつく生きものではありません。犬や猫のように、呼んだら寄ってきたり、甘えてきたり、明確な愛情表現を期待している人には向かないペットです。かわいらしい姿や生活を見守っているだけで幸せと感じる人に向いているでしょう。
ただ、ハムスターと全くコミュニケーションをれないかというとそうではありません。ハムスターは、なつくというより、慣れるという表現が合っています。愛情を持って接すれば、飼い主をエサをくれて遊んでくれる人と認識してくれるでしょう。慣れてくると噛まなくなったり、怯えずに手の上に乗ってきたリします。エサがほしい、ケージから出してほしいといったアピールはとてもかわいいですよ。ハムスターが家にいることで心が和みます。

飼育環境を整える

ハムスターにとって最も重要なのは飼育環境です。暑さや寒さに弱いので、ケージを置く場所に気を付け、エアコンやヒーターを駆使して温度の管理をしっかり行いましょう。
また、ハムスターはストレスにも弱い生き物です。大きな音がしたりケージが狭すぎたりするのもストレスになり、最悪死んでしまう可能性があります。

診てくれる獣医を見つけておく

ハムスターはペットとしてはメジャーですが、どこの動物病院でも診てもらえるわけではありません。近所の病院がハムスターを診てもらえるか確認しておく必要があります。犬や猫がメインの動物病院が多いので要注意です。
病院では犬や猫以外のペットはエキゾチックアニマルと呼ばれています。エキゾチックアニマル診療可とあればハムスターも見てもらえるでしょう。

ペット初心者におすすめするハムスターの種類

ハムスターと言っても実はいろいろな種類がいます。毛の色や体の大きさはもちろん、人に慣れやすい、慣れにくいといった特徴も様々です。手乗りハムスターにしてみたい、かわいいハムスターを眺めていたいというように、ハムスターを飼う目的によっても選ぶ種類は変わってきます。
ここでは、ペットを飼うのが初めての人におすすめのハムスターの種類について紹介します。目安として参考にしてくださいね。

ゴールデンハムスター
体長:18~19cm
体重:85~150g
価格:1,000~2,000円
毛色:毛の長さは長毛、短毛があり、色はオレンジや茶色と白がミックスしたノーマル、人気のあるクリームのようなキンクマ、まだら模様のドミナントスポット等。
性格:個体差が少なく穏やかでゆったりとした性格で、人にも良く慣れる。
注意:縄張り意識が強いので単独飼い必須。
ジャンガリアンハムスター
体長:6~12cm
体重:30~45g
価格:500~1,500円
毛色:茶色がかった毛で背中に一本黒い筋模様のノーマル、全体的に白いパールホワイト、少し青みがかったグレーのサファイアブルー等。
性格:個体差が激しく、おっとり、臆病、警戒心が強い、攻撃的等、個性豊か。
注意:相性次第では多頭飼いもできるが、命の危険があるようなけんかをすることがあるので要注意。

ハムスターの寿命
ハムスターの寿命は一般的に2~3年と言われています。個体差もありますが、実は、種類よって微妙に寿命が違います。
ゴールデンハムスターのような少し大きい種類だと2.5~3.5年とも言われ、ジャンガリアンハムスターやロボロフスキーといったドワーフハムスターと呼ばれる小さい種類は1.5~2.5年と言われています。

ハムスターを飼う心構え

ハムスターはペット初心者でも飼いやすいと言われるペットですが、手軽に飼えるとはいえ、生き物を飼うということは命を預かる責任が生じます。他のペットに比べて、ハムスターの一生は短く小さな命です。だからと言って決して軽いものではなく、むしろ寿命が短い分、最後まで愛情を持ってお世話してあげましょう。
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