ペットの臭いの原因と対策!飼い方を見直し、手作り消臭スプレーで臭いを消す

ペットの臭い、ペットを飼っている人もこれから飼いたいと考えている人も気になることが多いですよね。なぜペットが臭ってしまうのか、それはペットの体臭よりも飼い主の管理が問題な場合もあります。
今回はペットの臭いの原因と手作り消臭スプレー等の対策について紹介します。

ペットの臭いの原因と対処法

ペットを飼いたいと思っていても、臭いがどんなものか気になりますよね。ペットショップで臭いをかいで、ちょっと無理かも…と思う人も少なくないのではないでしょうか。ペットショップは様々な種類のペットたちがたくさんいて、しかもその臭いが混じっているので、家にいるペットよりも臭いが強いです。ペットショップに行って、ペットは臭いから無理と諦めないでください!
とはいえ、うちのペットはやっぱり臭い…と思う人もいますよね。なぜペットを飼っていると臭くなってしまうのか、原因を探り対処法を考えてみましょう。

体臭が臭い

体臭が最も気になるペットは犬です。犬には、人間で言う脇等の気になる臭いを発するアポクリン腺という汗腺が全身にあります。アポクリン腺から出す汗自体は、実は多少の臭いはしてもそれほど臭くありません。しかし、皮脂とくっつくことによって酸化とともに雑菌が繁殖して臭いを発します。その臭いが獣臭の正体です。
猫も犬と同じようなものでは?と思われますが、猫はアポクリン腺が少なく、自分で頻繁に毛づくろいをするので体臭はあまり気になりません。

インコ等の鳥は、尾羽の付け根に尾脂線(びしせん)という脂の分泌腺があり、その脂を全身の羽に塗って毛づくろいをします。その分泌される脂が臭いを放つ原因です。
しかし、インコ好きの間ではその匂いが好まれています。なぜ良い匂いかというと、食べているエサに由来するからです。鳥は、食べているものが雑穀類やナッツなので、ナッツ系の香ばしい匂い、焼き立てのパンの匂い、天日干しした布団の匂いがするそう。ソムリエの田崎真也氏も「クルミを噛んだ瞬間に立ち上がるナッツ系の香り」と言うほど!
今では、インコ風味がするインコアイスも販売されています。セキセイインコ、オカメインコ、文鳥等、各鳥の食べる雑穀やナッツが入った大人気のアイスです。インコ・鳥好きなら一度は味わってみたいアイスですよね。

他にも、体臭が臭い…と思われるペットもいますが、たいていは体臭のせいではありません。人間も基本的に体臭はそれほどありませんが、生活習慣や環境で発せられる臭いが変わってきますよね。不清潔にしていたら体も着るものも身の回り全体が臭くなってしまいます。ペットも同じで、飼い主の管理次第で臭いを防ぐことができます。

ペットの臭いは良い匂い?
ペットを飼っている人はペットの臭いはあまり気にならない人も多いです。むしろ、良い匂いとさえ感じている人も少なくないでしょう。インコアイスが人気を得ているように、ペットの臭いを楽しんでいる人もいます。
特に、小さい頃からペットと一緒に暮らしている人は、臭いを気にすることはあまりないのではないでしょうか。ペットを飼って一緒に暮らしていれば、自分のペットはどこか落ち着く良い匂いに感じてきますよね。それくらいペットは愛しい存在です。

排泄物の臭い

ペットの排泄物はたいていが臭いものです。犬や猫等のようにウンチもおしっこも臭いペットもいれば、ウサギやハムスターのようにウンチはほとんど無臭でも、おしっこがとても臭うペットもいます。
排泄物の臭さに、ペットの体臭だと思っている人もいるかもしれませんが、だいたいのペットは体臭が臭いのではなく、排泄物が体につくことで臭くなるのです。 毛や羽があるペットは排泄物が体にくっつきやすくなります。犬や猫のようにトイレで排泄をして、排泄以外ではトイレに行かないというペットはそれほど体に排泄物がつくこともありませんが、お尻周りは汚れがちです。鳥やモルモットのようにトイレを覚えられない、どこにでも排泄をしてしまうようなペットは、特に臭うかもしれません。

飼育環境の臭い

犬や猫のように基本的には放し飼いをするペットは、専用の寝床はあっても昼間同じ場所にずっといるわけではありませんよね。いつも寝ているハウスやベッド等の寝床には臭いがたまりますが、ケージで飼うペットよりは臭いがこもることはなく、それほど体に臭いがつかないでしょう。
まt、あ犬や猫はトイレも覚えられるので、きちんとしつければあちこちで排泄をして汚すこともありません。

ハムスターや鳥、カメや爬虫類等のペットはケージで飼育するため、臭いがたまってしまいます。トイレを覚えるペットでも、ケージ内にトイレを設置するのでやはり臭いがこもりがちです。トイレを覚えられないペットの場合は、あちこちで排泄をしてしまうため、特に臭いがするでしょう。
また、ケージで飼育するペットは、たいてい床材が必要になります。新聞紙やおがくず、土等を床に敷き詰めますが、それらに排泄物やエサの食べ残し、水分がついて細菌が繁殖して臭いを放ちます。水の中で暮らすペットも水が汚れやすく臭いの原因になります。

エサの臭い

たいていのペットのエサは、人間にとっては良い匂いとは言えませんよね。しかし、食べ物の匂いはペットにとっても大切なので、臭ってしまうのは仕方ありません。エサの管理が悪いと部屋まで臭ってしまうので、適切な方法で保管しておきましょう。

犬や猫は鼻が良く、匂いは食欲が出てくる重要な要素なので、ドッグフードもキャットフードも独特な匂いがします。ドッグフードやキャットフードの臭いの原因は脂です。酸化が進むと臭くなります。スーパーやコンビニ等どこにでも売られている安価なドッグフードはあまり良い油を使っていないので、特に臭いが強いでしょう。
ペットショップやブリーダー、ホームセンター等、正規取り扱い契約を結んだペット専門店でしか手に入らないプレミアムフードと言われる質の良いフードはあまり臭くありません。ニュートロのナチュラルチョイス、シュプレモ、ワイルドレシピというフードは多くのお店で取り扱いがあり、手が出せる価格なのでおすすめです。まだ食べさせたことがない人は試供品をもらってぜひ食べさせてみてください。ベタベタした感触もなく、臭さもそれほどありませんよ。

鳥やハムスター等のエサは雑考類や乾燥したペレットで、エサ自体にそれほど臭いはありません。しかし、食べ散らかしたり水にぬれたりすると細菌が繁殖して臭ってしまいます。
エサ自体の臭いが臭い場合もありますが、食べ散らかしや食べ残しの放置が原因で臭いが発生する場合が多いです。特に、水の中で暮らす魚やカメや魚等のペットや、ワームやマウス等の生のエサを食べる爬虫類等のペットはエサ自体も臭いが強く、すぐに悪くなって異臭を放ちやすいです。

ペットの臭いへの対処法

ペットの臭いを少しでも軽減するために必要なことは、清潔さです。臭う原因は、基本的にペットそのものではなく、不衛生さからくる菌の繁殖であり、ペット周りをきれいにしていればそれほど臭うことはありません。人間も体や身の回りをきれいにしていなければ臭ってしまいますよね。ペットも同じです。

犬、猫
シャンプーやトリミング等、定期的にグルーミングをして全身を清潔に保つ。
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排泄をしたらすぐにトイレを片づける。
できれば排泄後は汚れがついたら拭いてあげたり、汚れが付きにくいように毛をカットしたりする。
消化の良い食事、質の良いフードに変える。
消臭効果のあるトイレ用品を使う。
小動物、爬虫類等のケージで飼育するペット
床材やトイレ等、不清潔な部分はすぐに片づける。
飲み水は毎日新鮮なものに取り換える。
食べ残したエサはすぐに片づける。特に生のものは腐りやすいので要注意!
魚、カメ等の水槽で飼育するペット
水質をチェックしてきれいな状態を保つ。
エサの食べ残しが出ないように量を調節し、残ったエサはできるだけ取り除く。

ただし、臭いからと言って、何でも常に新鮮できれいな状態を保っているといのも問題があるペットもいます。例えば、ハムスターは毎日きれいに掃除しすぎると自分の匂いがなくなりストレスになってしまいます。水やエサは新しいものと交換しても、ケージ全体や寝床を毎日ピカピカにしすぎるとパニックを起こしてしまうでしょう。爬虫類や魚等、生活環境の変化によってはあっさり死んでしまうペットもいるので注意が必要です。
臭いが必要と言っても、時にはケージや飼育用具等、丸ごと大掃除をする必要もあります。正しい飼育方法は異臭のする状態が普通ではないはずです。自分のペットの正しい飼育方法を見直し、掃除頻度や掃除箇所等、清潔にすべきところをもう一度チェックしてみましょう。

ペットの臭い消しグッズを使う

ペットが粗相をしてしまったり服の上にずっといて臭いがついてしまったりした場合、臭いは消したいですよね。放っておくと臭いが染みついていきます。まずはペットの飼育環境をきれいにして臭いの素を失くし、カーテンやクッション等の布製品は洗濯を、フローリングの床等ふき取れる場所であれば、ペットの消臭スプレーを使うと便利です。
ペットショップやホームセンターに行くと、ペットの消臭スプレーやふき取りシート、消臭剤等が売っています。ペットの臭い専用に作られた消臭グッズなので、ペットが舐めてしまっても安全な商品も多いですが、ペットの口に入ると危険なものもあります。用途、用法、成分等、表示をよく見て選びましょう。

手作り消臭スプレーの作り方

消臭スプレーは、ペットに害がある余計なものを入れずに安心で安価なものを手作りすることができます。保存料を使用しないので、手作りする場合は作る量を調整して早めに使い切りましょう。スプレーにしたら2週間程度で使い切るのがおすすめです。

犬や猫のおしっこはアルカリ性なので、酸性で中和するためにミョウバン、もしくはクエン酸を使います。おしっこをふき取った後にスプレーしましょう。人間の消臭対策としてもよく使われています。
ウンチや体臭は酸性なので、弱アルカリ性である重曹を使います。重曹は獣臭全般に活躍してくれますよ。
どちらも液体ができたら100均等で売っているスプレー容器に入れて使うと手軽で便利です。

ミョウバン消臭
水1.5Lに焼きミョウバン50gを入れて、溶けるまで2~3日放置、もしくは良く振って溶かしてミョウバン水原液を作り、それを10倍に薄めて使用する。
ミョウバン水原液は冷暗所で1カ月程度保存可能。
ペットが舐めても少しならば問題ないが、ミョウバンは1日の摂取量が体重1kg辺り犬で約0.4kg、猫で約0.007kgが致死量となるので使いすぎには要注意。
クエン酸消臭
水500mlにクエン酸は大さじ1を入れて溶かすだけ。水200mlならクエン酸小さじ1(5g)を溶かすだけ。
食品グレードであればペットが舐めてしまっても安心。
クエン酸の代わりに酢でも代用可能だが、揮発するとツーンと臭う。
しっかり溶かさないとスプレーボトルが詰まるので注意。
重曹消臭
ぬるま湯500mlに重曹大さじ1を溶かすだけ。
食品グレードであればペットが舐めてしまっても安心。
しっかり溶かさないとスプレーボトルが詰まるので注意。

ペットの臭いは飼い主の管理次第

ペットを飼育するためには床材やエサ等の独特な匂いがするものが必要になります。ペットと一緒に暮らすためには、ある程度の臭いは覚悟しましょう。ペットへの愛があれば臭いも気にならなくなる人がほとんどです。
とはいえ、異臭が当たり前となるような不衛生な状態はペットにとっても良くありません。また、自分はペットの臭いに気が付かなくても、服に臭いが染みついていたり家に人を招いたりするときには気になりますよね。
ペットには、それぞれの種類によって手入れや掃除等、必要な清潔さがあります。臭い対策は、自分の飼っているペットの正しい飼い方を見直すことが重要です。ペットも飼い主もお互い気持ちの良く暮らせるよう、飼い主が責任を持ってペットのお世話してあげましょう。