ペットと旅行!移動手段や移動中に気を付けること

ペットと一緒に暮らしていれば、旅行もペットと一緒に行きたい!と考えることもありますよね。最近ではペットも家族の一員として受け入れてくれる宿泊施設も増えてきました。環境の変化に大きなストレスを感じてしまう小動物は難しいですが、犬や猫なら一緒に旅行もできるでしょう。そこで悩むのが移動手段です。車、電車、バス、飛行機、フェリーといった交通手段の内、ペットにとって良い方法は何だと思いますか?今回は犬や猫と一緒に旅行に行くときの移動について紹介します。

移動するときに必要なもの、あるといいもの

ケージやキャリー、クレート等の移動中ペットに入っていてもらうもの
ペットと一緒に旅行をするには必須。
病院に行くときに使うものだが、移動手段によっては、サイズや材質が指定されている。
最初に買うときに、旅行を見据えて選ぶと良いかもしれない。
普段からケージ等に入ることを慣れさせておくのが移動でのストレスを減らすコツ。
給水ノズル
ペットボトルに取り付けられるタイプのノズルがあると便利。
移動中、ケージの中でも水分補給ができる。
酔い止め
乗り物酔いが激しいペットには、あらかじめ病院でもらっておくのがおすすめ。
旅行に限らず病院等、どうしても乗り物に乗せなければならない場合もあるので、持っていると助かる。
乗り物内で息が上がったり、高い緊張が続いたりと、あまりにも苦しそうな場合、精神安定剤を処方してもらうのも手。

ペットとの旅行で必要な持ち物
ごはんやおやつ、リード、おもちゃ、トイレセット、掃除用品等、ペットとの旅行にはたくさんの荷物が必要になります。ペットとの旅行で必要な持ち物はこちらの記事でチェックしてみましょう。

乗り物に乗る前の準備

乗り物に乗る直前の食事は乗り物酔いの原因にもなるので、乗る2~3時間前にはごはんを食べさせます。満腹でも空腹でも良くありません。 出かける前に、少し長めの散歩をするのもおすすめです。散歩後はストレスが発散され落ち着くことが多く、無駄吠えも少なくなるようです。トイレも済ませることができればしばらく安心です。散歩による心地よい疲労感で、移動中は眠っていてくれると助かりますね。

ペットと旅行するときの移動手段

旅行するには、様々な移動手段があります。車は便利ですが、行く場所によっては飛行機でなければいけなかったり、電車の方がスムーズだったり、という場合もありますよね。人間はどんな方法でもほぼストレスなく行くことができますが、ペットはどうでしょうか。各移動手段においてどんなことに気をつければいいのかチェックしてみましょう。

自家用車

様子も選ばれやすい交通手段が車です。自分たちのペースで移動ができ、何かがあった時には近くの動物病院へ駆け込むこともできます。車での長距離移動では、SAやPA、道の駅等でこまめな休憩を取りましょう。中にはドッグランが併設されているところもあるので、運動をしてリフレッシュできそうです。
ペットが車になれていない場合、車酔いをして苦しむこともあります。まずは近場にお出かけする等、近距離で車に慣れる練習をすると良いでしょう。車に乗ってでかけると楽しいことがあると学習するように、ドッグランや大きい公園等、楽しいと思える場所に出かけるのがおすすめです。ただし、人間でも個性があるように、車に弱い子もいるのであまり無理はしないでください。
ケージやキャリー、クレート等に入れてシートベルトを締めると、揺れが少なく酔いにくいようです。ケージ等にはシートベルトを取り付けられるタイプもあります。窓から顔を出している犬を道路で見かけたことがあるかもしれませんが、それは危険です。もし、我が子だったらシートベルトもせずに車の窓から顔を出させますか?脱走防止や安全のためにも、できればケージに入れてシートベルトをするのがおすすめです。

電車・新幹線

ペットは手回り品として電車や新幹線に乗せることができます。手回り品は1個280円で特急料金は必要ありません。ただし、座席を使うことができないので膝の上や足元に置きましょう。
例えば、JR東日本では「小犬、猫、鳩またはこれらに類する小動物(猛獣やへびの類を除く)で、長さ70センチ以内で、タテ・ヨコ・高さの合計が90センチ程度のケースにいれたもの。ケースと動物を合わせた重さが10キロ以内のもの」を有料の手回り品となります。各鉄道会社によって規定が違うので、乗車予定の鉄道会社のルールをよく確認しておきましょう。

飛行機

国内旅行の場合、移動時間が短いのが飛行機のメリットです。大きさによっては貨物扱いになりますが、大型犬でも乗ることができます。ただし、ブルドッグ等の短頭種の犬等、輸送環境の影響を受けやすいペットは、ペットの安全のために飛行機に乗ることができません。
国内線はペットケージ1個1区間につきJALは区間によって3,000~6,000円、ANAは6,000円(一部路線4,000円)です。各航空会社によって乗れるペットの種類や規定、料金、搭乗方法等が異なるのでよく確認しましょう。
尚、国内線でペットが乗るのは飼い主と同じ客室ではなく貨物室です。飛行機の場合、貨物室で飼い主の姿が見えず、振動や音に恐怖を感じ、相当なストレスとなります。特に分離不安の犬や臆病な犬等は要注意です。
ただし、金魚・カメ・昆虫等は他のお客さんに迷惑とならないよう、脱走や水漏れ等の対策がしっかりすることで客室に持ち込み可能です。ユナイテッド航空やエアカナダ等の海外の航空会社では、それらのペット以外にも客室への持ち込みができるところもあります。

飛行機でのペット死亡事故
残念ながら、過去には飛行機によるペットの死亡事故が起きています。ニュースにもなって記憶に新しいのは、2013年夏に起きたチワワの死亡事故ではないでしょうか。愛犬と旅行に行くために飛行機を利用し、愛犬は貨物室に預けて起きた事故です。目的地に到着して愛犬に再会したときには、ひっくり返って痙攣をおこしてそのまま…死因は熱中症でした。体温が47℃という異常な数値だったそうです。貨物室は温度や湿度の空調管理はされていますが、どうやら貨物室に運び入れる前の待機時間、炎天下にさらされていたことが原因と考えられています。
また、飛行機に乗るというのは、ペットにとって相当なストレスになります。ストレスが原因で体調を悪くし、最悪死に至るということもあるようです。飛行機といういつもと違う空間では何が起こるかわかりません。そのために誓約書も交わすので、万が一何かが起きても自己責任となります。
貨物室はいくら空調が管理されていても、外気温等の影響により客室とは違って快適とは言えません。夏場や冬場は特に気がかりです。ペットの性格や体質、年齢等によっては、飛行機に乗るというストレスに耐えられない場合もあるでしょう。本当に飛行機でペットを連れて行くのが良い方法なのかよく考え、載せる場合は何かが起きるかもしれないと覚悟する必要がありそうです。

バス

路線バスは電車と同じ要領で、手荷物品としてペットを乗せることができます。他に、貸切バス旅行等、バス会社によってはペットとの乗車ができる場合もあります。万が一ペットが車内で逃げた場合、運転手の邪魔をして安全に支障をきたす恐れがあるので、くれぐれもケージから出すことのないように気を付けましょう。
ほとんどの場合、高速バスやツアーバス、夜行バス等はペットの持ち込みは禁止されています。長時間のバスでの移動はペットにも負担となるので、安全のためから禁止なのかもしれませんね。長距離を移動する場合は、バス以外の選択肢を考えた方が良いでしょう。

タクシー

タクシーは自家用車よりもやや柔軟性は劣りますが、いざというときに自由に行動ができるので便利です。車内には気を使いますが、他のお客さんがいないのである程度気兼ねありません。運転をする必要もないので移動中もペットと一緒に楽しめます。
タクシー会社によってルールは様々なため、個別に問い合わせてみると良いでしょう。ペットを抱っこして乗れるところもあるようです。

フェリー・船

様子フェリーや船には、ケージ毎の預かりのペットスペースがあるものが多いです。ケージは自分で用意するのか、備え付けのケージに入れるのか、ペットの大きさや種類等、運行会社によって異なるため、確認しましょう。
最近では、ペット連れに対応した船が増えてきているようです。フェリーさんふらわあは、ペットと一緒に泊まれる部屋があったり、ドッグランがあったりと充実しています。フェリーは長旅になりますが、むしろフェリーに乗るのが目的というくらい、楽しい旅になりそうですね。

移動中気を付けること

大好きなペットとの旅行は楽しいものですが、人間同士で出かけるのと違って特に気を付けなければならないことがあります。

ペットの体調

ペットとの旅行では、ペットの体調を一番に気を付けてあげましょう。性格や体質、年齢、体力等によっても健康状態が変わります。自家用車であればこまめに休憩をとりましょう。電車やバス等は、人間には問題ない温度でもペットには暑すぎたり寒すぎたり、体調に問題が出てくる場合があります。ペットの様子がおかしいと思ったら、旅行を中止する決断も必要でしょう。
また、ペットが元気でも、自分の体調が悪くても困ります。人間同士であればどちらかが看病できますが、ペットと二人きりの場合、ペットの面倒を見る人がいなくなってしまいます。何より、旅行を楽しめないですよね。ペットも人間も体調管理には十分気を付けましょう。

公共交通機関では他の人の迷惑とならないように

ペットを連れての旅行は、世間にもだいぶ浸透してきましたが、やはり移動中のペットを見るのは珍しいものです。パブリックなスペースでは他の人に迷惑地ならないよう配慮しましょう。移動時は必ずケージに入れていると思いますが、吠えたり粗相をしたりしないように気を配ります。なかなか落ち着かない場合は、ガムやアキレス等の長持ちするおやつを与えておくのがおすすめです。
ペットが嫌いなだけならまだしも、アレルギーの人もいます。旅行前には身だしなみを整え、できるだけ抜け毛が飛び散らないよう念入りにブラッシングしましょう。洋服を着せるのも抜け毛飛散防止に効果があります。

最低限のしつけとケージになれる訓練、外の環境になれる訓練が重要
犬の場合、待てや伏せ等の最低限のしつけがされていることが大切です。周りの人に迷惑をかけないように、小さいうちからしつけていきましょう。また、普段からケージに入ることに慣らしておくことも重要です。そして、散歩に連れ出して外の環境にたくさん触れさせてください。そういった社会勉強を積むことで、物事にあまり動じないような、精神的免疫力をつけましょう。
これらのしつけや訓練は、旅行だけでなく、様々なシーンで有効です。例えば、動物病院へ行ったり、お葬式でペットホテルに預けたり、災害時に避難をしたり、日常から万が一の大事な場面でも必要になります。

ペットと一緒に旅行するには

ペットと一緒に旅行をするには、どの移動手段が自分のペットにとって最善の方法かを考える必要があります。車酔いが激しいのに車で連れまわしたり、ケージに入っているのが苦手なのに電車で長時間移動したりするのはペットにとって負担です。ペットと一緒に楽しみたいなら、ペットが安心できる喜ぶ旅行にしたいですよね。
旅行は人間にとって楽しいものですが、ペットにとっていつもと違うことや環境はストレスがかかります。性格や体質、年齢によってもその度合いは変わりますが、もし犬が喋れるとしたら、本当に一緒に旅行に行きたいと言ってくれるでしょうか。旅行大好き!と言ってくれる子もいれば、旅行に行くくらいならペットホテルの方がいいなあと言う子もいるでしょう。
特に、小鳥やハムスター等の小動物、爬虫類等の普段ケージで暮らすペットは、環境の変化が大きなストレスです。場合によってはそのストレスで死に至る場合もあります。
ペットとのお出かけや旅行については、ペットの体調を最優先に考え、気持ちもくみ取ってあげられると良いですね。

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