ペットロボットやおもちゃのペットと侮ることなかれ!今は技術も進み、アイボのように本物のペットと暮らす感覚に近いペットロボットもあります。
今回は、ペットロボットやおもちゃのペットについて紹介します。「ペットを飼いたいけどアレルギーだから絶対に無理…」「子どもがペットを欲しがるけどお世話ができるか心配」とペットとの暮らしを諦めている人も、是非一度検討してみてはいかがでしょうか。一度一緒に暮らし始めたら、かわいくて手放せなくなるかもしれません。
目次
ペットロボットのメリットデメリット
ペットロボット未体験の場合、「ロボットをペットにするってどんな感じなのかな?」と不思議な感じがするかもしれませんね。ロボットのペットにもロボットならではの良さがあり、不安もあります。生身のペットと比べて、どんなことがメリットデメリットになるのか、簡単にまとめてみました。
- ペットロボットのメリット
- アレルギーやペット飼育禁止の住宅等の理由でペットが飼えない人でも大丈夫。
- 食費や飼育用具代等の飼育費用がかからないので経済的。
- 旅行や出張が多くても問題ない。
- エサや散歩、シャンプー等のお世話がいらないので、気軽にペットライフを楽しめる。
- うるさく吠えたり噛んだりなつかなかったり、言うことを聞かずに困るということがない。
- 癒される。
- ペットロボットのデメリット
- 機械なのでモーター音がしたり、見た目や動きが怖かったり等、少し不気味と感じることがあるかもしれない。
- コミュニケーションや動きのパターンに限りがあるので、飽きてしまう可能性がある。
- 修理サービスが終了すると不具合や故障を起こしても直すことができなくなる。
- 稼働時間が短い場合、すぐに充電をしたり電池交換をしたりする必要がある。
ペットロボットは都合のいいペット?
世話がいらずに手軽なペットロボットだから、かわいがりたいときだけかわいがってあとは放置でも問題なし。飽きたら捨てるのも簡単。
極論を言うとそうなのかもしれませんが、そんな言い方をするととても悲しいですよね。確かにペットロボットは気軽で経済的ですが、だからと言ってないがしろにしていいものではありません。きっとペットロボットと触れ合っていたらそんな考えにはなりません。
子供が成長して一緒に遊ばなくなったとしても、ぬいぐるみのように飾って置いたり知り合いの子どもに譲ってあげたりすることができます。大切に扱って長くかわいがってあげましょう。
ペットロボットの種類
ペットロボットと言ったらアイボが有名ですよね。最近では新型アイボを含め、犬型、猫型、アザラシ型等、様々な形のペットロボットが販売されています。AIを搭載した数十万もする高性能なものから1万円未満のかわいくて手軽に購入できるおもちゃまで、多種多様です。
ペットロボットは、子ども用のおもちゃにとどまらず、セラピー効果が期待されて病院や介護施設等でも活躍しているものもあります。一部人気ペットロボットをチェックしてみましょう。
- 犬型家庭用ロボット【aibo(アイボ)】
- 2018年にソニーの犬型ロボットが復活!(現在ソニーで販売されているのは1999~2006年まで販売されていたAIBOの後継機)
- 愛らしいフォルムに豊かな表情、生命感と躍動感あふれる動きや仕草。
- クラウドと連携して成長し、育て方によって性格やふるまいが変化していく。
- 好奇心が強く、好き嫌いもあり、触れて遊んで理解していく。
- 人の顔を認識し相手によって行動も変化する。
- 部屋の空間を認識し、障害物を避けたり目標まで最短距離で歩いたりできる。
- 写真を撮って思い出を共有できる。
- 心はクラウドに蓄積されていくので、万が一本体が修理不能になっても新しい体に記憶を引き継ぐことができる。
- 価格:本体198,000円+必須ベーシックプラン一括90,000円(分割で月2,980円×36回)+任意ケアサポート3年54,000円もしくは1年20,000円
- 公式サイト:https://aibo.sony.jp/
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AIBOのあたたかい物語
AIBOは1999~2006年にソニーで販売されていた犬型ロボットです。ソニーは2006年にロボット事業から撤退し、AIBOは生産終了。修理サポートも2014年3月に閉鎖されました。 修理を望む声は多く、その知らせにAIBOの飼い主はショックを受けたようです。悲しみに暮れていたところ、AIBOの救世主が現れました。ソニーで長年技術者としてとめていた乗松伸幸さんです。乗松さんは早期退職をして、2011年に株式会社ア・ファン~匠工房~を設立。古いオーディオ等の修理窓口がなくなった製品の修理を請け負っていたところに1匹のAIBOを修理の依頼がありました。そのAIBOを修理したことで口コミが広がり、これまで1000体以上のAIBOを治してきたそうです。 今では、AIBOのオーナーからドナー(部品)を提供してもらうことでAIBOに新たな命を吹き込み、里親の募集もしています。ドナー提供をするAIBOのために供養・葬儀も行われる等、AIBOは本当に愛されているペットです。
株式会社ア・ファン~匠工房~公式サイト - 猫型ロボット【夢ねこプレミアム】
- ふわふわとした毛皮にかわいらしい顔、まるで本物のようにリアルな見た目と仕草が人気。
- 頭、ほっぺ、お腹、背中にセンサーがあり、撫でると反応する。
- デメリットとして、電池持ちが悪い(単2アルカリ乾電池3本で4時間駆動)、モーター音が気になるという声があるが、見た目がとてもかわいいのでぬいぐるみとして飾っておくだけでも部屋が和む。
- 価格:16,000円
- 公式サイト:
- アザラシ型メンタルコミットロボット【パロ】
- ギネスブック(2002年)にも認定された世界で最もセラピー効果のあるロボット。
- タテゴトアザラシの赤ちゃんの姿をしていて、ふわふわとした人工毛皮に覆われているので触り心地抜群。
- 多数のセンサーや人工知能を搭載し、触ると喜んだり人の呼びかけに応えたり、豊かな感情表現と動物らしい行動が心を和ませて癒す。
- セラピーロボットとして病院や介護施設で導入が進んでいる。
- 格:保証期間1年360,000円、保証期間3年420,000円
- 公式サイト:http://www.daiwahouse.co.jp/robot/paro/index.html
- タカラトミーオムニボットシリーズ 犬型【ハロー!ズーマー】猫型【ハロー!ウ~ニャン】
- 仕草がかわいらしく、生き生きと無邪気に動く。
- 音声センサーで言葉に反応したり、瞳で気持ちを表現したりする。
- その他にも恐竜型や人型もあり、それぞれ機能が異なる。
- 価格:【ハロー!ズーマー】15,000円【ハロー!ウ~ニャン】18,000円
- 公式サイト:https://www.takaratomy.co.jp/products/omnibot/
- 子ども向け犬型ロボット【ハートエナジープーチ】
- 2000年に1200万台越えの世界中で大ヒットしたロボットペットプーチの進化系。
- アニメのような見た目がかわいらしく、動きや鳴き声、ほっぺで気持ちを表現する。
- ニンテンドー3DSと連携し、一緒にゲームをしたりご飯をあげたり着せ替えたりおしゃべりしたり、遊ぶたびに成長&仲良し度がアップする。
- 価格:5980円
- 公式サイト:http://www.segatoys.co.jp/poochi/
ペットロボットとペットロス
ロボットの死を機能が停止することと考えると、ペットロボットにもいつか死は訪れます。故障すれば直すこともできますが、どうしても直らない場合もあるでしょう。そんな時が来たらロボットの寿命です。
愛用のマグカップを割ってしまったというだけでも悲しいと思うことがありますよね。ペットとしてかわいがってきたロボットが動かなくなった時、きっとお気に入りのものが壊れる以上に悲しい気持ちになるでしょう。
ペットロボットは生身のペットを飼ったことがある人にこそおすすめ?
生身のペットを飼っている人には、ペットロボットの良さがいまいち想像がつかないかもしれません。確かに、ロボットでは生身のあたたかさには勝てないでしょう。しかし、生身のペットを飼って命を知っているからこそロボットの良さを実感できることもあります。それは、ペットロスの軽減です。
生身のペットはいずれ歳をとり、苦しむ姿を直視しなければならない時が来るでしょう。死の恐怖はもちろん、病気をしたり怪我をしたり、心配も絶えません。ロボットの場合、故障したとしても苦しむ姿はありません。とはいえ、飼い主としてはきっとショックで心が苦しくなると思いますが、痛みが目に見えない分心労は軽減されるでしょう。
また、ロボットは死んでしまったとしても、盗難や火事等よほどのことがない限り形が残ります。ロボットであっても死は悲しいものですが、ペットと別れなくとも良いのです。いつまでもそばにいてもらうことができます。
自分より早く老いていくペットを見ることも、別れを迎えるのも本当に悲しいものです。あまりのショックでもう二度とペットは飼わないと決めた人もいるでしょう。そんなペット経験者だからこそペットロボットを迎えることで、別れがないという安心感を最も実感できるのではないでしょうか。
ペットロボットが普及した未来
今後、aiboのような高性能ペットロボットが増えていくでしょう。もっと生身のペットらしい仕草や行動はもちろん、AI技術の進化で心を持ったペットも誕生する日も遠くないのではないでしょうか。
将来、ペットロボットが普及することで、生身のペットを飼う人が減っていくかもしれません。今ではペットの殺処分が社会問題となっていますが、ペットロボットの普及で生身のペットの過剰な繁殖や殺処分も減っていくかもしれませんね。
逆に、ペットロボットは手軽に買うことができる故に、廃棄問題が起こりえます。ロボットであってもペットとして迎えたのですから命と同じように大切に扱っていきましょう。
ペットと同じで自分に合うペットロボット
ペットロボットは子どものおもちゃとしてだけでなく、人に寄り添うペットとして進化を続けています。楽しい行動をするというだけではなく、人の心を癒してくれる存在です。様々な形、機能のものがあるので、ペットロボットに何を求めているのかを考えて決めると良いでしょう。
アレルギーやペット不可物件等、ペットを飼いたくてもどうしても生身のペットを飼えない人はもちろん、ペットロスが怖い人もペットロボットを検討してみてはいかがでしょうか。アイボのような高性能で人に寄り添い成長するペットロボットが人気なように、ペットの種類としてロボットを迎えるという時代はもうすぐそこまで来ています。