愛犬と夏の旅行で気を付けることは?夏だからこその注意点やアクティビティなど

夏は、海に山に川に湖に、旅行に出かけたくなる季節です。大切な家族の一員である愛犬も一緒に旅行を楽しみたいですよね!特に、夏の暑さは犬に堪えるのでしっかり対策を取りましょう。虫にも要注意です。
夏に愛犬と一緒に旅行を考えるなら必読!どこに行ったら、どうしたら愛犬にも快適で楽しく夏の旅行を過ごしてもらえるか気になる点を紹介します。

夏の旅行だからこそ特に気を付けるべきこと

夏は、日が落ちるのが長く、アクティブな旅行を楽しめます。普段の散歩やドッグランよりも犬も飼い主もいつも以上にはしゃいでしまいますよね。そんな夏の旅行だからこそ気を付けるべきことがあります。楽しい旅行を楽しいままで終わらせるために、夏の旅行で気を付けるべき点を確認しましょう。

犬は暑さに弱い

犬は暑さに弱い生き物です。肉球から少しかく汗と、パンティングと言って舌を出して呼吸により体内の水分を蒸発させ、熱を放出することで体温を下げています。しかし、人間のように全身から汗をかくことができないので、犬は体温調節が苦手です。人間が暑いと感じるよりも犬はもっと暑いと感じているでしょう。

車で出かける場合、車内が暑くなるので要注意です。エアコンをつけるのは当然ですが、人間が快適な温度より少し低めの設定の方がいいでしょう。クレートに入れている場合、風通しが良いか確認してください。クレートの中には、保冷剤や凍らせたペットボトルを入れるのもおすすめです。
また、車内では暑さに関わらず、落ち着かずに、呼吸が荒くなる犬もいます。パンティングをすると体内の水分が減ってしまのでこまめに水分補給をしましょう。 ペットとの旅行で移動中に気を付けることを、以下の記事でまとめています。ぜひご参考ください。
ペットと旅行!移動手段や移動中に気を付けること

外で遊ぶときは、涼しい時間と場所を選び、犬のひんやりグッズを利用する等、犬が少しでも暑さを和らげる工夫してください。こまめに休憩やクールダウンをして、水分を取ることも大切です。散歩や外遊びは楽しくて人間も犬も夢中になってしまうので、熱中症にも気を付けましょう。

旅行先や途中で、アスファルトや砂浜歩くことになるかもしれません。夏場のアスファルト等の乾いたところは、鉄板のような熱さになるので要注意です。夏場のアスファルトや散歩対策について、以下の記事も参考にしてください。
犬にとって夏場のアスファルトは要注意!夏の散歩対策

ペットカート(バギー)があると便利で助かる
ペットカートとは、ペットを乗せるためのバギーです。たまに街中でも見かけますよね。ペットのものを一緒に積んで移動できるので、ペットカートは犬の旅行ではとっても便利!
「せっかく運動のためにも出かけているのに、歩かせなかったら意味ないんじゃない?」
と思われるかもしれませんが、荷物を運べて便利なだけではなく、夏だからこそあると愛犬も助かります。理由は、暑く熱されたアスファルト等、犬にとって危険な地面の上を歩かせずに済むからです。
旅行中は、色々なところを散策しますよね。体力のある大型犬はまだしも、ただでさえ暑い中長時間歩くのは小型犬には厳しいでしょう。そこで、直射日光を避けて休憩させながら移動できるペットカートが大活躍!愛犬に無理な移動はさせず、公園やドッグラン、山や川等の遊べるところに連れて行ってから一緒に遊ぶと良いでしょう。

犬も日焼けをする

直射日光が当たる場所で過ごすときには、日焼けにも注意してください。特に、シングルコートや毛の薄い犬種は要注意です。ダブルコートの犬種でも、顔やお腹等の毛の薄い部分、特に鼻の上には気を付けましょう。夏にサマーカットをする犬も多いですが、涼しそうだからとほぼ丸刈りのようしてしまうと、肌に直射日光が当たるようになります。犬の毛は体を守る役割があるので、あまり短くカットしない方が良いでしょう。
また、日光に敏感な犬は日光性皮膚炎を起こす場合があります。皮膚が赤くなったり固くなったり厚みを帯びて弾力がなくなったりした場合、動物病院で診てもらってください。重度になると再発が多く完治が難しいので、普段から日光を避けたり薬を飲んだりと、長く病気と付き合っていくことになります。
日焼け対策として、洋服を着せたり、日焼け止めを塗ったりしましょう。涼しくてUVカット効果能ある洋服も売っています。日焼け止めは、スプレーやクリーム等ペット用のUVケア用品を使うと良いでしょう。

危険な虫が大発生

夏は犬にとっても飼い主にとっても危険な虫が多く、活発に活動しています。愛犬連れて出かける場合、できるだけ予防接種や対策をとって出かけましょう。
特に、春から冬にかけて、犬はフィラリア予防をすることが推奨されています。フィラリアは寄生虫の一種です。フィラリアを持つ動物を指した蚊を介して犬に寄生します。フィラリア症になると完治は難しく、一生苦しみ続ける場合もあり、突然死もあり起こりえます。
最近では、街中には蚊が少なく、予防が進みフィラリアに寄生している動物も減ってきているため感染する可能性は低くなっているようです。しかし、自然の中では蚊も多く、野生動物も多いので、感染率が高まります。
フィラリアについて詳しくは以下の記事を是非読んでみてください。
犬のフィラリア症(犬糸状虫症)について。感染経路や予防方法を学ぼう。

また、野外にはノミやダニも多くいるので要注意です。おやつや錠剤で飲むタイプ、首の後ろに垂らすスポットオンタイプの薬があります。病院や通販等で入手できるので、あらかじめ対策しておくのがおすすめです。自然の中はもちろん、実は、家の中や建物の中にも潜んでいる可能性があります。出かける時だけでなく、できれば通年で対策しておいた方が良いでしょう。
外に出すと、毛にくっついて持ち運んでしまう可能性があるので、ブラッシングすることも大切です。建物に入る前や帰る前には、ブラッシングをして、ノミやダニ、汚れを落としてください。

他にも、アブ、ハチ等、夏は人間にとっても危険な虫はたくさんいます。刺されて痛いだけならまだしも、ハチはアナフィラキシーショックで死んでしまう可能性もあります。見つけたら刺激をせず、その近辺には近寄らないように愛犬をしっかり誘導しましょう。
自然の中に虫がいるのは当然のこと。恐れすぎてせっかくの夏に出かけないのはもったいないですよね。少しでも避けられるように、携帯用の蚊取り線香や虫よけスプレー、防虫効果のある犬の洋服等、虫対策グッズを持って出かけると良いでしょう。あまり気になるようであれば、リゾート施設等、人の手がよく入ったところへ出かけるといいかもしれません。

愛犬と夏の旅行を満喫できるアクティビティ

夏の楽しみと言えば海山川!夏だからこそできる様々なアクティビティがあります。愛犬と旅行に行くからには、一緒にできることをしたいですよね。夏の旅行にピッタリの愛犬と一緒に楽しめるアクティビティをチェックしてみましょう。

海、川、湖、プールで泳ぐ!

やはり夏と言ったら水遊びですよね!ゴールデンレトリーバーやラブラドールレトリバー、プードル等の泳ぎが得意な犬種は特に喜ぶでしょう。泳ぎが得意な犬でもライフジャケットを装着しましょう。泳ぐのを助けたり動きをコントロールしたりするために必要です。

初めて泳ぐ犬やダックスフンドやフレンチブルドッグ、ビーグル等の泳ぎが苦手な犬は要注意です。流れが遅いところで飼い主がしっかりついて練習しましょう。よりスムーズに水遊びを楽しむために、旅行の前から犬のスイミングスクールで練習しておくのもおすすめです。
泳いだ後は十分に休ませてあげてください。泳ぎが得意な犬でも、実はけっこうな水を飲みこんでいます。しっかり休ませてあげないと、下痢や嘔吐をしてしまう可能性があるので気を付けましょう。

泳ぎの練習
まずは、少しずつ水をかけておやつを与え、水にぬれると良いことがあると覚えさせます。水になれてきたら足がつかるくらいの浅いところでおもちゃで遊んだり、おやつをあげたりしてみましょう。
水への抵抗がなくなったところで泳ぎの練習に入ります。いきなり深いところは危険なので、犬の足がつかないくらいでも人間には余裕で歩けるところが良いでしょう。
胴体を支えるようにわきの下を抱え、水の上に連れて行くとエア犬かきを始めます。そのまま下におろして、そーっと水につけてあげましょう。水につけたら、ライフジャケットの上の方で支えてください。最初は必至で軽くパニック状態かもしれませんが、だんだんと落ち着いていくでしょう。
水がどうしても苦手な犬もいます。あまり嫌がる場合は諦めて、愛犬が楽しいと思えることをして遊んであげましょう。

水辺にはレプトスピラという細菌に感染する可能性が高くなります。特に川や池等の水場があるところに行く場合、接種した混合ワクチンにレプトスピラがあるか確認した方が良いでしょう。

レプトスピラ
レプトスピラは細菌の一種で、犬を含むほとんどの哺乳類に感染する可能性があります。感染源は、レプトスピラに感染したネズミ等野生動物の尿や、その尿に汚染された土や水です。
感染すると、発熱、嘔吐、脱水、出血等のレプトスピラ症を発症します。重症化すると死に至る場合もある怖い病気です。届け出伝染病のため、犬への感染が確認された場合、獣医師は家畜保健衛生所への届け出が義務付けられています。

ゆったり流れるボート、カヌー、カヤック、水しぶきを浴びるラフティング!

アヒルボートや手漕ぎボートはもちろん、カヌーやカヤックでゆったり川の景色を眺めたり、水しぶきを浴びながらラフティングをしたり、夏だからこそ快適にできるアクティビティですよね。愛犬と一緒に水上アクティビティができるところもありますよ!最近は犬と一緒に旅行をする人が増えることで、犬連れのアクティビティも増えているようです。水の中に浸かるのが苦手な犬も水上ならいけるかもしれませんね。
水の乗り物はたいてい、犬もライフジャケットが必須になります。人間用のライフジャケットは貸し出しがあっても、犬用のライフジャケットを用意していないところもあるので気を付けてください。犬も一緒に乗ることができるかどうか、ライフジャケットの貸し出しはあるか、事前にしっかり確認しておきましょう。

テントを張ってBBQをしてキャンプ!

アクティブになり外で遊びたくなる夏はキャンプもおすすめです。目の前はすぐ大自然で遊ぶことができ、テントを張れば日陰になるので、ゆっくり休憩とることができます。1日中キャンプ場内やその付近だけで十分遊べるので、移動も少なく、案外落ち着て過ごすことができそうです。ただキャンプ場近辺を散歩するだけでも、犬にとってはいつもと違う楽しい散歩になるでしょう。
BBQやお弁当等、野外での食事なら、愛犬も近くで一緒に食べることができます。開放感ある自然の中で過ごすキャンプは、ペットと泊まれるホテルや旅館よりも自由度が高く、のびのび過ごすことができそうですね。

愛犬を連れたキャンプでは、気を付けることもたくさんあります。マナーやルールを守ってキャンプを楽しみましょう。また、出かける前に、キャンプ場で犬を話せる場所はどこか、犬を連れて行く場合のルールをしっかり確認してくださいね。
愛犬とのキャンプについて、持ち物や対策等、詳しくは以下の記事をご参照ください。
愛犬と一緒にキャンプへ行こう!楽しく過ごすための準備や注意点

自然の空気を思いっきり吸い込む清々しいハイキング

夏の避暑地と言えば山の上ですよね。標高の高さで涼しいのはもちろん、木陰や小川等、夏の暑さが和らぎます。見晴らしが良いコースは、ただ歩くだけでも気持ちが良いでしょう。
長時間の登山は難しくても、軽いハイキングなら愛犬も楽しめそうです。普段歩かない山道を歩くことで、犬にとってもいい刺激になります。大地の感触や山の匂い等、五感をフル活用するハイキングは、脳を活性化させ賢い犬を育てます。
ただし、犬の入山が禁止されている山もあるので気を付けてください。犬が苦手な人のためというだけでなく、環境保護であったり、犬を連れて行くことで野生動物を刺激したり逆に病気を持ち帰ったりする恐れがあるためです。犬が入山禁止でなくともこういったことに留意して山に入りましょう。
また、折れた枝や尖った石等が地面にあって危険な場合もあります。整備された遊歩道を歩いたり、足を保護するために靴を履かせたりすると良いでしょう。 犬の靴について詳しくは以下の記事を読んでみてくださいね。
犬の靴や靴下を履くメリットやデメリットは?サイズの測り方や履いてもらうコツも解説

大自然の中で思いっきり走るドッグラン!

旅行でドッグランへ出かけるなら、普段は行けないような場所を選びたいですよね。大自然の中にあるドッグランは、都会のオアシスとは開放感や規模が違います。きちんと整備された犬のリゾートのようなドッグランもあれば、大自然を丸ごと使ってくださいと言わんばかりのドッグランもあります。
ただし、自然の中には、地面が悪かったり野生動物のフン等が落ちていたり、危険なことも多いです。柵のないドッグランもあるので、十分気を付けましょう。 犬専門の施設は他のお客さんや犬も多く集まるので、まだ他の犬や人に慣れていない犬は特に注意が必要です。大自然のドッグランを選んだり、旅行前に近くのドッグランに通って慣れておいたりすると良いでしょう。
ペットと泊まれる宿は、ドッグランが併設されていることも多く、ペットに優しい宿と謳っている宿も多いです。ペット連れOKのキャンプ場にもドッグランがあることが多いでしょう。
行こうと思っているドッグランの近くに、愛犬が楽しめる施設があるか調べてみましょう。ドッグラン+αがある旅行先を選ぶのがおすすめです。

ドッグランについては以下の記事も参考にしてくださいね。
初めてのドッグラン!準備や持ち物、マナーや注意点
初めてのドッグラン!入場から退場までの流れ

愛犬と一緒に夏の旅行へでかけよう!

愛犬と一緒に夏だからこそできることがたくさんあります。愛犬と一緒に楽しめる旅行は格別ですよね。ただし、夏の陽気にはしゃぎすぎて体調を崩したり、虫に刺されて病院へ行かなければならなくなったり、夏だからこそ要注意な点もあります。愛犬の体調や様子に気をつけながら、愛犬と一緒に夏の旅行を楽しみましょう。

以下の記事も参考にしてみてくださいね。
ペットと泊まれる宿でのマナーや注意点
ペットと旅行!移動手段や移動中に気を付けること
愛犬と一緒にキャンプへ行こう!楽しく過ごすための準備や注意点